おざなりとなおざり

急に「なおざり」と「おざなり」の意味の違いが気になって調べてみた。
一応、辞書ではこんなかんじだ。

■おざなり 0 【▽御座▽形/▽御座成り】
(名・形動)
その場逃れにいいかげんな言動をする・こと(さま)。

■なおざり なほざり 0 【〈等閑〉】
(名・形動)[文]ナリ
(1)真剣でないこと。いいかげんにして、放っておくこと。また、そのさま。
(2)深く心にとめないこと。あっさりしていること。また、そのさま。

やはり、意味は似ている。どうやって使い分けるのだ??

その中で偶然、庄内拓明という人の「知の関節技」ウェブサイトを発見。

「なおざり」 と 「おざなり」 という言葉がある。どちらも 「いいかげんに対処する」 というような意味だが、使われ方は微妙に違う。

端的に言えば、物事は 「おざなり」 で済ますことはできても、「なおざり」 では済まないのである。

「おざなり」 に済ますというのは、適当にいいかげんに済ましてしまうということだ。しかし、「なおざり」 というのは、そのレベルまでも行かない。成り行きに任せるだけで、まともに着手すらしないことを言う。

「なおざり」 は漢字で 「等閑」 と書く。「等閑」 は 「とうかん」 と読む立派な漢語でもあり、その意味は 「なおざり」 と同じ。要するに 「なおざり」 という和語に、同意の 「等閑」 という漢語を当てたもののようだ。
http://homepage3.nifty.com/tak-shonai/intelvt/intelvt_028.htm

この二つは偶然発音と意味が似てるだけなのではなくて、一方から他方が隠語の目的や音転現象の結果生じたのだというのが有力な説のようだ。でもその過程は意見が分かれているようだ。一つ勉強になった。

ところでこの「知の関節技」というサイト、なかなか面白そうだ。後で他のトピックもチェックしてみようと思う。
http://homepage3.nifty.com/tak-shonai/intelvt/index.htm